ぐったりとソファに倒れこんで、眠る、というより気絶している、といった方が正しいと思う。
わたしの脚が痺れるのは、そんなのはどうでもいいこと。
それよりもどうか今だけは総て忘れて、ゆっくり休んでください。
2つのコーヒーカップの冷めた方をそうっと飲み干して、息を殺す。
アタマ、なでたいなー。
髪、梳きたいなー。
でも起こしたら悪いしなー。
聞こえないくらい静かな寝息だけど、規則正しい間隔で刻まれる。
あー、ちゃんと寝付いたんだな、よかった!
時が止まったんじゃないかっていうくらい静かな部屋で、
エタノールと煤けたジキタリスの匂いのする部屋で、
あなたの微かな寝息しか聞こえないソファの上で。
あなたのためにできること、わたしにしかできないこと、何かあるかなって考える。
だめだ、なんにも思いつかないや。
何ひとつ満足に出来ないわたしだけど、せめていつもあなたの前では笑っていたいと思う。
この先どんなつらいことがあっても負けないでいたいと思う。
誰かのためになんておこがましいね。
きっと笑ってたらわたし自身もつらいこととかどうでもよくなってふわっとした感情で生きられるんじゃないかと思う。
そうだ、わたしのために。
なによりわたしのためにわたしは笑うしかないんだ!!